ミスiD2019ファイナリスト

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リレー小説後編 A

「来てくださったんですね!」 終演後、帰ろうとする私を見つけた沙知さんが声を掛けてくれる。 私は、一瞬気付かないフリをするか迷ったが、 「眞子さん!」 と呼ばれてしまっては逃げられず、意を決して軽く手をあげながら 「沙知さん、お疲れ様です」 と応える。 沙知さんの出演する舞台に対する、…

リレー小説前編 B

「三年目だね」 彼は去年とあまり変わらないように見える。 「ええ、三年」 私も去年と出来るだけ変わらないような声のトーンで話す。 「3周年おめでとう」 「おめでとう」 細長いグラスを軽く鳴らし、私たちは同じタイミングでシャンパンを口に含む。 円満離婚。 その代表例のような別れ方だった。 2…

多分色付きリップを使い始めるのが早い

私は大抵どこに行くにも一人だ。 一人でご飯、一人で映画、一人でライブ、一人でカラオケ、一人で旅行もしてしまう。 あ、そんな憐れみの目を向けないでほしい。 友達が全くいないわけではない、自分で選んで一人で居るのだ。 基本的に一人が苦にはならない性質で、むしろ女の子特有の一緒にしようと…

星売りとスター

「凄いよく見えるね」 「田舎だもんねー」 「ねぇ面白いこと思いついた」 「何?」 「…星が欲しーなぁ、って」 「全然面白くないよ」 「笑ってるじゃん」 「これは面白くな過ぎてだから」 「笑ったから負けね」 「じゃあ…星を買う方針で」 「おっ」 「ちょっと感心するのやめて恥ずかしいから」 「買…